日本では、自宅でも公園でも何処でも飲める水が蛇口から出てくるという世界的に見ても大変優良なサービスが提供されております。私たちに安全な飲料水を供給する水道施設は、長年に亘り整備、構築されてきたものです。これら施設の維持、運転、私たち利用者へのサービス等の一切のコストを約3兆円の料金収入で賄うべく、関係者の皆様が大変な努力をされております。

さて、この水道サービスが大きな曲がり角に入っております。約40兆円にもなる水道施設の多くは、高度経済成長時代に整備されたもので、これらの施設が老朽化し、更新時期に入りつつあります。水道料金を安く抑えてきた結果、多くの自治体では、現在の料金ではこれら更新工事を賄えない状況にあります。厚生科学審議会の資料によれば、現在の水道管の更新率だと全ての管路を入れ替えるのに130年もかかるとされています。因みに水道管の法定耐用年数は40年ほどです(実際にはもっと長く使えます)。日本で初めて近代水道施設が横浜に整備されたのが、約130年前の1887年ですから、現在の更新率を引き上げる必要性が理解できると思います。

この他、厚生労働省のデータによると、市内に埋設された水道管の中でも重要な管の耐震適合率は36.0%、浄水場は23.4%に留まっており、これら地震対策への投資も推し進めなくてはならない状況です。

また、水道サービスを支える水道局においても、公務員の新規採用が抑制されている中、職員の高齢化が進んでおり、50歳以上の職員が全体の4割程度を占め、熟練職員の退職に伴いサービス維持に必要な知見やノウハウが失われる危機に面しております。

このように老朽した施設の更新需要の増大、耐震化への投資、職員の高齢化の進展により、私達の子供達、次の世代に如何に水道サービスを引き継いで行くのか、現在の水道サービスは大きな課題に直面している状況です。

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