先述の通り、公営による水道サービスの継続は大きな曲がり角に入っております。特に職員の高齢化と若手職員の減少は、サービスの継続が危ぶまれるほど深刻な水道局もあります。

そこで思い切ってコンセッション方式を採用し、水道サービスの継続、事業全体の運営を民間企業に担わせようとしても、水道事業の運営経験、体制を有する日本企業はほとんどありません。

恐らくは、現在の水道局の体制をそのままコンセッション事業者が継承する、水道局職員の方々がコンセッション事業者側へ出向する形で事業を始めることになると予想されます。水道局職員の全員を交代できる人員を抱えている企業はありませんし、全て新規雇用でスタートするというのも現実的ではありません。民間企業が水道サービスを行う新しい事業会社を設立し、そこに水道局の職員の方々が出向する形で事業を継承することになると思われます。今の水道局が株式会社になるというイメージに近いかもしれません。

この場合においても、コンセッション事業の民間事業者は、自治体(水道事業者)の一部権限を付与されるものであり、水道局の全てに取って代わるものではありません。水道局と言う形態を継続するかは各自治体の判断になると思いますが、民間事業者のモニタリング、議会への説明、中長期的な政策方針の策定等の機能・業務は引き続き自治体が行うことになると思われます。

但し、これはある程度の規模の自治体が、事業全体にコンセッション方式を導入した場合です。民間企業を活用する業務範囲によっては、様々な形態が考えられます。

カテゴリー : 未分類